「我々はお客様の来店によって生かされている!!」そんなことは重々承知でございます。
どんな仕事でも根底は同じ。お客様のご利用があるからこそ、私たちはお給料をいただけ、こうして生活することが出来るのです。
しかし!!我々も人間でございます!!ときにはお客様に対して、微弱ながら苛立ちを感じてしまう事もあるのです。
本日は、そんな飲食店に来店する「嫌われるお客様」について書かせていただきます。
Table of Contents
「お客様は神様です」という言葉を盲信している
サービス業に従事している人間だったら誰しもが知っている「お客様は神様です」という有名なフレーズ。お客様には、それくらいの“心構え”で接しようねって意味合いなのではありますが、あまりにもメジャーな言葉ゆえに、多くの方々に周知されてしまっているのです。
そのため、飲食店にいらっしゃったお客様の中には、自分自身を“神様”だと思い込んでしまっている方も少なくはないようで、事あるごとに「なんだその対応は!!お客様は神様だぞ!!」なんんてクレームを言ってくる方もおられます。
当然、神様ですので、コチラの言い分など一切聞き入れてくださることはなく、ただただ高圧的に偏った自らの主張を続けるのです。流石に最近では減ってきましたが、まだまだ多いこういったお客様もいらっしゃいます。
店員さんを呼んでおいて注文が決まっていない
「ピーンポーン」なんて呼び出しのベルに反応してテーブルに向かってみると、カップルのお客様が座っておりました。注文をごきぼうでしたので商品を伺ってみると、男性が女性に対してメニューを見せ「これとかどう?たべる?」「え〜どうしよう」、「じゃあ、これとかは?」「え〜さっきのやつと悩む〜」なんて問答を数分も・・・。
その間、店員さんは、ずーっと苦笑いで待ちぼうけしていなければなりません。
せっかくの外食ですので、楽しんでいただきたいという気持ちはありますが、その他のお客様への対応もある手前、“できればある程度メニューを決めてから”お呼びいただければ幸いです。
お店のレベルを理解していない
とにかく何をだしても「どこどこで食べた時とは違う」「本場では、こういった出し方はしない」などと言うお客様が、接待やご旅行などで極稀に来店してしまうことがございます。
我々としては“出来る限り最高のおもてなし”を提供しているつもりなのでが、こういったお客様の大半は、お店のランクなどを一切気にすることなく、自らが体験してきた本場の味や高級店と比較した感想を述べるのです。そんな上から目線の発言には、店員さんだけではなく、同席しているお客様もタジタジ。ただただ“世間知らずなんですね”と、苦笑いすることしかできません。
貴重な体験を沢山していらっしゃることは、ご理解できますので、今一度、メニューの価格設定などをよくご覧になってから、比較していただけると幸いです。
店員さんに対する無茶振り
飲食店で接客をして何気に困るのが“お客様からの無茶振り”なのではないでしょうか。簡単に言えば「対応に困る要望」ってやつなんですが、チェーン居酒屋なのに「適当に持ってきて」なんて注文されたり、ファミレスなのに「ま〜兄ちゃん1杯飲めよ」なんて接客中にお酒を進められたりなんて感じです。
非常にありがたいお話ではありますが、こういったお客様に限って提案をお断りした瞬間、逆上するなんてことも多く、対応が難しくなっております。
お店のルール次第では、お客様の好意に素直にお答えできない状況も多々ございますので、「ありがとう」なんてお礼の言葉をいただけるだけで結構かと思われます。
オーナー(上司)の知り合いを自負する方
「あれ〜今日はOOOちゃん(オーナーの名前)いないの〜?」なんて急に聞いてくるお客様ってたまにいますよね。
本当にオーナーに会いに来ただけなのなのか、はたまた「俺はオーナーの知り合いだから注意しろよ」って釘を刺しているのか、その真意については、中々つかめない部分も多いです。
そもそも、そんなにオーナーと仲が良いのならば、事前に店にいるかオーナに確認をすればいいだけじゃん、どうせ顔見知りってぐらいなんでしょ、なんて思ってみても、もしかして本当にオーナーの知り合いだったらどうしよう・・・なんて不安もよぎってしまい、なんだかんだ必要以上に丁寧に対応してしまうもの。いやはや余計な心労です・・・。
後々、そのお客様の事をオーナに報告してみると「え?だれ?」なんてパターンも。
こういった従業員に余計なプレッシャーをかける「オーナーの知人手法」は、クレームにも利用されることもありますので注意が必要です。
筆者も過去には「俺は、お前の店のオーナー(上司)と知り合いだ。そんな態度でいいのか?お前クビなるぞ?」なんてイチャモンを付けられた事も幾度となくございます。
大概の場合「それは大変失礼しました。それでは本日の報告を上長にさせていただきたいのですが、何名か上長がおりますもので、もしよろしければ、お客様が懇意にしていらっしゃる上長の名前を伺ってもよろしいでしょうか?」などと、上長の名前を確認するようにしています。
大概の場合は「佐藤だ・・・」なんて適当な名前をでっち上げて「ま・・・これからは気をつけろよ」なんて具合に、バツの悪そうな顔をしてお帰りになるお客様が大半です。「本当に上司の知り合いだったらどうするんだ!!」意見もございますが、部下の失態は上司の教育不足って部分もありますし、本当に上司の知人ならば、直接本人に伝えるはずですよね。
まとめ
腐ってもお客様。面倒な事も多いですが、こういった方々に笑顔で対応できるようになるのも、飲食店で働ていくうえで大切なスキルの1つなのです。「大半は良いお客様だしOK〜」ってな感じで笑い飛ばしていきましょう。